2012年6月23日(土)晴れ
前日までの雨がうってかわって、晴れ渡る青空のもと、篠山市では神戸大学のいろいろな取り組みが展開していました。
1.実践農学入門の実習(50名)
西紀南地区にお世話になってすすめている、1年生~全学部対象の「実践農学入門」の農家に弟子入りが始まりました。それぞれ班が集落や農家に分かれて、1日中農作業をおこないます。今回は黒大豆の定植(苗を植えたり、豆を直接植えたりさまざまです)で、学生たちは畑でおもいおもいに過ごしていました。この授業の詳細はまた別にレポートします!
2.ささやまファン倶楽部のボランティア活動(2名)
本庄さんという、篠山市内で会社を経営されいる方が、ちょっとわけありな人を集めたおもろい農業をしたいと、篠山FSに相談にこられました。そのわけありな農体験に、ささやまファン倶楽部の学生たちが参加しました。わけありな人が農作業をすると、できる作物に何か違いがあるのか、気になるところですが、学生らのレポートを待ちたいと思います。
3.ユース六篠のボランティア活動(2名)
篠山市の福住で第1・3土日にボランティア活動をおこなっている、ユース六篠。いつもはなじみの農家さん宅に「何かお手伝いすることありませんか~」という感じでだらだらしているのですが、なんと!今回はじめて地域の方からボランティアのお願いが来た、とのこと。喜んで農作業のお手伝いにいっていました。作業内容としては草刈他だったそうですが、充実した学生らの顔が、その出来事の大きさを物語っていました。
4. はたもりのボランティア活動(12名)
1でおこなっている授業は、H19年から篠山市内で展開していますが、昨年度の実践農学入門で畑地区にお世話になっていた学生らが、畑地区の黒大豆栽培を今年もお手伝いするということで、泊りがけで畑地区にお邪魔していました。去年の実習では畑に入るのも初めてで段取りも何もわからなかったでしょうが、今年は黒大豆の栽培とは何かをわかったうえで作業しているはずです。(彼らの篠山市内の移動には、Mランドささやまの送迎バスに支援をしていただいています)
このように、学生らが篠山市内で自主的な活動をおこなっています。2年3年と篠山市内に訪れることで、彼らの愛着はどんどん増している一方で、地域が抱える課題にも気が付いているはずです。学生らと対話をしながら、学生起点の地域活動を支援したいと思います。
5.第3回篠山フィールドステーションオープンセミナー(第2回Rural Learning Network)の開催(6名)
篠山市や他大学と連携して、農村の学びの場をつくる、Rural Learning Networkの事務局を神戸大学篠山フィールドステーションが仰せつかっています。今回は、ゲストに牧大介さん(株式会社 西粟倉・森の学校)をおよびし、森林再生について43名で熱い議論が展開しました。岡山県西粟倉の事例でのべられていた100年の森構想。篠山市でも同様に100年の森をめざして、再生計画を考えているようです。(ちなみに福知山は1000年だったかな)
昨年度は神戸大学の教員のみで、従来の講義型から少しくだけたようなFSセミナーを展開していました。そのときの平均参加者は10名程度でしたが、RLN主催のセミナーになってから、40名ほどの人にご参加いただき、大変にぎわっています。これらの運営における、場の進行や会場設営などは、RLN運営委員会に所属する他の大学の先輩方に指導を受けながら、すすめさせていただいています。これ自体が、駐在研究員の私としてはとても勉強になります。というわけで、セミナーの内容が自分が地域づくりに関わるうえでの勉強になっているだけでなく、セミナーの運営に関する実践勉強もさせていただくという形で、セミナーの運営に関わると二重の喜びを得ることができます。
これからも地域のみなさんの学びの場として篠山フィールドステーションを活用していただけるように、「おもてなしの心」を大切に日々精進していきたいと、心に誓った1日でした。そして、今回は神戸大の学生がセミナーの参加者として6名おりましたが、私だけでなく彼らも一緒に貴重な経験ができるように、継続してセミナーに関わってほしいな、と思いました。
(布施未恵子)